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自分に合った住宅ローンの選び方と将来を見据えた返済プラン 住宅ローンを組んだ後も「繰り上げ返済」と「借り換え」を考える

先々の利息負担やリスクを軽減する繰り上げ返済には「期間短縮型」と「返済額軽減型」があります。繰り上げ返済や、住宅ローンの借り換えのポイントをCFP®で岡山商科大学専任講師の海宝賢一郎さんにお聞きしました。

CFP®・宅地建物取引士
海宝 賢一郎 氏

1. メリットが多い繰り上げ返済と住宅ローンの借り換えを検討しよう

Q繰り上げ返済の種類は?よりお得なのは、どちらですか?

A繰り上げ返済は、「期間短縮型」と「返済額軽減型」があります。

期間短縮型は、繰り上げ返済した部分(期間)がまるまる減るので、住宅ローンの返済終了が早まります。期間短縮型で返済をすると、毎月の返済額は変わらないのですが、元金の減り方も早くなりお得です。
 ただし、期間短縮型の中には、期間の最後から短縮される方式のものがあります。これは、利息の軽減が少なくなりますので、繰り上げ返済をするときは、中抜き方式かどうかを確認してください。
返済額軽減型は、繰り上げ返済額が、残りの返済期間全体の元金から差し引かれますので、毎月の返済額を減らしたい場合はこちらになります。繰り上げ返済をする前に、どちらの方式になるか確認しておきましょう。

期間短縮型の繰り上げ返済

期間短縮型
・期間が短くなる
・繰り上げ返済期間分の利息分を払わなくてもいい
・繰り上げ返済期間分の元金が減る

返済額軽減型の繰り上げ返済

返済額軽減型
・毎月の返済額を減らせる
・繰り上げ返済額分、元金が平均的に減る

繰り上げ返済シミュレーション

繰り上げ返済シミュレーションをあらわした表

24回目の返済と同時に期間短縮型の繰り上げ返済を実施

約100万円を繰り上げ返済に充てると25回目から42回目までの18回分の元金を先取りして返済することになる。

【メリット】
・18回分が短縮
・18回分の利息分を払わなくて良くなる(利息負担の軽減)
(約124万円が軽減される)

・18回分の繰り上げ返済の資金 1,005,511円
・利息軽減 1,246,707円

繰り上げ返済は、先々のリスクを軽減する

繰り上げ返済の手数料が無料の場合は、どんどん返済していきましょう。フラット35は、100万円から繰り上げ返済できます。民間の金融機関では、10万円単位で繰り上げ返済できるところもあります。返済手数料がかからないものもありますので、借りる際に確認しておきましょう。
2~3年ごとに100万円返せるぐらいの貯蓄を目標にするといいでしょう。ただし、そのために家計を圧迫したり、ゆとりのない暮らしになるのであれば、見直す必要があります。
変動金利で借りている方も、先のリスクを考えると繰り上げ返済はおすすめできます。
また、ローンを組む際、定年までに完済させるために、はじめから短期間でローンを組むと月々の返済額が多くなり無理な返済計画になることがあります。返済終了予定が60歳を超えていても、繰り上げ返済で、60歳までに終わらせるようにすればいいのです。老後に住宅ローンを残さないように計画を立てましょう。

Q今は金利が低いので、借り換えをしたいと考えています。

A10年前に住宅ローンを組まれた方は、今に比べて金利が高かったと思います。

住宅金融公庫融資を利用した人の中で、段階金利により11年目からの金利が4%程度アップした経験を持つ方もいると思います。ローンの借り換えに悩んでいるということは、将来の支出について不安があるということだと思います。変動金利や短期固定金利で借りていた方は、借り換えでフラット35も利用できます。現在は、長期固定金利が低いので、切り替えるのであれば、早い方がいいでしょう。
長期固定金利は、変動金利より金利が多少高いですが、将来の安心を得ていると思う方がいいかもしれません。残高と諸費用を計算し、借り換えをした場合、将来の支出をどれだけ削減できるか計算してみましょう。最終的な総支払額が安くなる方を選ぶといいでしょう。
変動金利で借りられている方で、将来金利が上がってから長期固定に切り替えると考えている方がいます。金利の動きというのは、長期固定金利が上がった後に、変動金利が上がるのが一般的です。変動金利から長期固定への借り換えの場合は、金利の動きを意識して早めに決断することが大切です。

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