住まいづくりの基礎知識

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法律

住生活基本法

「住生活基本法」とは?

住宅の安全性や品質・住環境の向上に重点を置いた、「住生活基本法」が、2006年6月8日に公布・施行されました。これにより、40年間、日本の住宅政策を担ってきた住宅建設計画法が廃止されています。
住生活基本法は、「国民の豊かな住生活の実現を図るため、住生活の安定確保及び向上の推進に関する施策について、その基本理念、国等の責務、住生活基本計画その他の基本となる事項について定める」という、新しい法律です。住宅に関する初の基本法で、豊かな住生活を実現するための基本理念が示されています。
ライフスタイルの多様化や価値観などの違いにより、“豊かな住生活”の基準もそれぞれに異なります。そのため、「(1)多様なニーズに合った安全・安心で良質な住宅を選択できる市場の整備」、「(2)適切な住宅を自力で確保するのが困難な人に対する住宅セーフティネットの構築」という2つの観点を図ることが求められています。それを踏まえて、4つの基本理念が掲げられています。

●基本理念

  1. 1.現在及び将来における国民の住生活の基盤となる良質な住宅の供給等(第3条)
  2. 2.住民が誇りと愛着をもつことのできる良好な居住環境の形成(第4条)
  3. 3.民間活力、既存ストックを活用する市場の整備と消費者利権の保護(第5条)
  4. 4.低額所得者、高齢者、子育て家庭等の居住安定の確保(第6条)

4つの基本理念を実現させるための基本的施策

基本法という性質上、一般市民への権利や義務よりも、方針などの方向性を示すものです。基本理念実現のための「住生活基本計画」の策定などを国や地方自治体に義務付けるもので、今後、住宅の安全性や品質・住環境の向上に向けてさまざまな施策が講じられます。
住生活基本法の4つの基本理念を実現させるために、具体的に今後、進められなければならない基本的施策が4つ挙げられています。

●基本的施策

  1. 1.住宅の品質又は性能の維持及び向上並びに住宅の管理の合理化又は適正化(第11条)
  2. 2.地域における居住環境の維持及び向上(第12条)
  3. 3.住宅の供給等に係る適正な取引の確保及び住宅の流通の円滑化のための環境の整備(第13条)
  4. 4.居住の安定の確保のために必要な住宅の供給の促進等(第14条)

従来の住まいだけを考えるのではなく、住まいの周辺環境や購入の際の流通市場、安定供給なども含めた住環境の質の向上が盛り込まれています。特徴的なのは、福祉や環境、まちづくり、防災などの対策の必要性も明示されています。
また、住宅の安全性や品質面では、一連の耐震強度偽装事件などを受け、民間の住宅関連事業者(※)に対して、設計、建設、販売などの各段階で、安全性や品質を確保する責務があると明記されています。それにより、今まで以上に質の高い住宅を手に入れやすくなることが期待されます。

  • ※住宅関連事業者は、不動産デベロッパー、建築士、宅地建物取引業者、リフォーム業者、マンション管理業者のほか、住宅に必要なキッチンやトイレなどの設備を販売・工事する事業者なども含まれます。

「住生活基本計画」で目指す10年先の住環境

住生活基本計画(全国計画)には、住宅の質や住環境の質の向上を図る目標(成果指標)が示されています。その中には、(1)新耐震基準適合率、(2)バリアフリー化率、(3)省エネ化率、(4)住宅性能表示実施率などがあります。 具体的な目標値と現状値は、次のようになっています。

項目 現状値(年度) 目標値(年度)
新耐震基準(※1)に適合する
住宅ストックの比率
75%(平成15年) 90%(平成27年)
新築住宅における
次世代省エネ基準(※2)適合率
32%(平成16年) 50%(平成20年)
バリアフリー化率を満たす
住宅ストックの比率
一定 29%(平成15年) 75%(平成27年)
高度 6.7%(平成15年) 25%(平成27年)
新築住宅における
住宅性能表示実施率
16%(平成17年) 50%(平成22年)

(※1)新耐震基準は、昭和56年(1981年)基準、(※2)次世代省エネ基準は、平成11年(1999年)基準

住宅性能表示実施率の目標値は50%となっているものの、今後は、住宅性能表示を受けた住宅がスタンダードになると予測されます。外見からでは判断できない住宅の良し悪しが、専門家による検査などで、安全性をはじめさまざまな性能が目に見える形で評価されるようになります。

この内容は2007年7月19日現在のものです。

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