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みんなに“やさしい”住まいは、ずっと住み継げる住まい

みんなが使いやすいものを選ぶこと、未来のみんなにもやさしいものを選ぶこと。これから設備を選ぶ際、気にしたいポイントです。「安心・安全」、「生活環境」などへの心配りがされているものを選ぶことで、自然と身近なみんなや、もっと多くの人たちへの心配りにつながっています。みんなにやさしい設備を選ぶと、住まいにも、実はこれから先のおサイフにもやさしいのです。ずっと住み継げるみんなに“やさしい”住まいについて紹介します。

長い年月使う設備。選ぶことで、暮らしやすく

リフォームでは、最初の関心が間取りなどに傾きがちです。でも、住まいと同じくらい長く使う設備もいっしょに考えておくと、ムダムリのない快適な暮らしにつながります。エアコンやバスルーム、システムキッチンなど、あこがれの暮らしにマッチした設備を早い段階から考えておけば、夢の暮らしがぐんと近づきます。

みんなに“やさしい”を判断基準に設備をえらぶ

設備は、使い勝手がいいものや、快適性、デザインなど検討しながら選ばれると思います。最新の設備は、電気代やCO2排出量の削減はもちろん、使いやすさもびっくりするほど向上しています。
もうひとつ、設備を選ぶ際に考えたいことがあります。例えば、高齢者の不安をなくすこと、小さい子どもの危険を避けられること、家事が楽にできること――などです。
設備は、誰にでも使いやすいものを選びます。年齢に関係なくみんなが使いやすいユニバーサルデザイン(UD)のものや、環境に配慮した設備や機器を選ぶと、これから大きくなる子どもたちや、もっと先のみんなのことを考えた、“やさしい”住まいになるのです。

暮らしやすい“やさしい”住まい

環境問題がさまざまなところで、取り上げられています。環境の悪化は、私たちの快適で健康的な生活の妨げになります。問題を解決するためには、効率のいい設備機器を利用したり、HEMSで機器をコントロールして、省エネを実現したり、設備を工夫し、ムリなくできることを続けることがとても大切です。
知らず知らずのうちに節水する機器を選ぶこと、長寿命のLED照明を選ぶこと、太陽光発電などの再生可能エネルギーを利用する設備を取り入れること。これらの設備を選ぶことも、地球環境を考えた未来のみんなに“やさしい”ものを選択していることになります。

■ 部屋ごとに違うこだわりの設備選び

環境やUDのことも考えた主な設備を紹介します。

住まい全体

お手入れしにくい場所の照明は、長寿命のLED照明に。特に長時間点灯する場所におすすめ

リビング・ダイニング

床材は、エコに配慮し、花粉やダニなどのアレル物質を抑制するものを選びたい

キッチン

操作が簡単IH。レンジフードは料理に合わせて風量を最適調整。キッチンも節電できるものを

バスルーム

温かさがつづく断熱材で包んだ浴槽とイスに座ったままでも物が取りやすい空間に

洗面室

センサーで手を近づけると水がすぐ出て、ピタッと止まるラクラク節水、使いやすい水洗を選ぶ

トイレ

ムダな電気を抑え、少ない水量でもキレイに流す、トイレを選ぶ

階段・廊下

毎日のお手入れがラクになる、キズが付きにくく美しさが長持ちする建材に

住まい全体

万が一の停電でもあわてないために、電気をつくって、貯められる創蓄連携システムを設置したい

将来のみんなにやさしく、おサイフにもやさしくなる住まい

不動産コンサルタントの長嶋修さんは、今後、中古住宅を購入してリフォームされる方に、「購入する時は、外観などの印象で決めてしまう方が多いのですが、見た目で選ばず、買った後にどれくらいのお金がかかりそうか、という視点で選ぶことが大切」と話されます。

長嶋さんは、設備を選ぶ時は、できる限り省エネ性能の高いものを選ぶことをおすすめされています。 省エネリフォームなどで、住まいの断熱性を高めることはもちろん、同時に設備の省エネ性能を考えることで、今後の光熱費を安く抑えることができますし、省エネ性能の高い住宅は、結露なども起こりにくく、傷みにくい住宅になるので、建物の寿命が延びるのです。 「また、省エネ性が高い住宅は、住宅ローンや税制優遇がありますし、タイミングによっては、国からの補助金が出ることもあるので、メリットがあると言えます」。

他にもメリットがあります。省エネ性能の高い住宅は、「冬に心配なヒートショックが起こりにくい住まいなのです」。一般の住宅では、廊下とバスルームなどは温度差ができやすいのですが、省エネ性の高い住宅は、家全体を断熱材で覆うので、部屋ごとの温度差ができず、空間の温度を一定に保つことができるのです。

「ドイツでは、省エネ性能が高い住宅ほど税金などが優遇されていて、資産価値も高いのです。日本はまだまだ遅れをとっていますが、今後、省エネ性能の高い住まいがもっと重要になってくるでしょう。資産価値も高まっていく」と長嶋さんは話しています。

快適性を実現し、省エネにも配慮した設備はもちろん、不安や悩みが自然と解消するみんなに“やさしい”住まいは、将来のおサイフにも“やさしい”住まいと言えそうです。

■ 省エネ性能が高い住まいは資産価値も高くなる

省エネリフォームと同時に省エネ設備を取り入れて、住まい全体の省エネ性能を高めたい。

長嶋修(ながしま・おさむ)
1999年、業界初の個人向け不動産コンサルティング会社「さくら事務所」を設立、現会長。「第三者性を堅持した個人向け不動産コンサルタント」の第一人者。国土交通省・経済産業省などの委員を歴任。2008年、ホームインスペクション(住宅診断)の普及・公認資格制度めざし、NPO法人日本ホームインスペクターズ協会を設立、初代理事長就任。