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トイレを「快適空間」に

2011年6月22日更新

機能・お手入れのしやすさは当たり前。一歩進んだトイレとは
トイレの「居心地」にこだわる人が増えています。毎日誰もが使う空間だから、みんなが快適に安心して使いたい。機能・省エネ・お手入れ・収納・照明などにもとことんこだわって、トイレ空間をもっと快適にリフォームしませんか?

1知っておきたいトイレの知恵

何気なく使っているトイレ。清潔で使いやすければ十分、と思っていませんか。ひとことで「洋式の水洗トイレ」といっても、デザインや機能に違いがあります。これまで清潔を第一として、他の機能はあまり関心が持たれなかったトイレですが、生活パターンや家族構成にも考慮しながら、新しいサニタリースペースを実現されてはいかがでしょうか。

トイレ最新事情

トイレで本や新聞を読む、身だしなみを整えるなど、トイレは用を足す場から"独りを楽しむ"リフレッシュスペースとしても注目されています。トイレ本来の機能の他に、暖冷房機能を備える例も増えてきました。寒い時期の暖房だけでなく、暑い時期に涼しく過ごすことで、より快適でリフレッシュできる空間をめざそうという希望の表れです。

便器のタイプ

便器には、便座との一体型と分離型があります。デザイン性やお手入れが楽なのは一体型。価格面や便座の取り替えを考えるなら、分離型がおすすめです。
最近はスペースを広く使えるタンクレスタイプが人気です。2階のトイレはスペースよりコストパフォーマンスを優先して従来型のタンク付きにするなど、それぞれの特長を考慮した使い分けがみられるようになりました。
ふたが自動開閉するタイプなら閉め忘れがなく、トイレ内の湿度が上がったり、保温便座からの放熱を防ぎます。

1.ふたを開く 2.脱臭を開始 3.水を流す 4.ふたを閉じる…以上の動作を、すべて自動で行うものもあります。

奥行き1200mmのスペースに設置した場合の比較写真

トイレの演出

新築、リフォームにかかわらず、トイレを快適空間にするために、トータルな演出を心掛けましょう。デザイン性の高い便器とスマートなトイレカウンターをトータルにコーディネイトしたり、キャビネットの色調をアレンジしたりすることで、自分らしいトイレ空間を創ることができます。

快適トイレ空間のこだわりポイント

床、壁、天井、照明、換気扇、防音カバーなど、周辺の部材や機器によってもトイレの使い勝手は大きく異なります。床はタイル貼りからフローリングへ。壁もクロス貼りが主流になっています。最近ではガラスやステンレスなどの素材を使って、斬新なイメージ作りをすることもあります。場所がら、水やアンモニアに強い素材のものにすると、長期間きれいに維持できます。
意外と気が付かないのが、トイレ使用後の排水音。排水管用の防音カバーが二重構造になっていると、流したときの音を小さくすることができます。細部にもこだわることで、家族みんながリラックスできる空間にできます。

トータルな演出で自分らしいトイレ空間を

2ここまで進化している省エネルギー機能

節水・節電など、省エネはトイレでも関心の高いポイントです。毎回流す水や、洗浄温水や便座の保温などに使う電気など、快適なトイレを維持するためにさまざまな資源やエネルギーが使われています。省エネ効果の高い設備や機器を選びたいものです。

洗浄方式にも注目

これまでトイレの洗浄方式は、サイホンゼット式が一般的でした。これはサイホン作用(水を吸引する作用)を利用して強い排出力を生み出す方式です。排水時に排水路を下向きに自動回転させ、洗浄水量と排水音の軽減を図ったターントラップ洗浄方式なら、少量の水で洗浄することができ、大幅な節水が可能です。

■洗浄方式の違いによる節水効果

節約・節電機能に注目

寒い時期には温めた便座が快適です。また温水洗浄機能も清潔で快適ですが、いずれも便座や水を温めるために電力が必要です。センサが人を感知し、使うときだけ便座や水を暖めるタイプなら、消費電力を大幅に削減できます。

照明器具の工夫でさらに節電

センサによりON/OFFするタイプの照明器具を使えば、消し忘れがなく節電につながります。また夜間にトイレに行くとき、暗い中で照明のスイッチを探す必要もありません。省エネ性に優れたLED照明なら、いっそうの節電につながります。トイレは湿気が多いので、「防湿型」と表示された照明器具を選びましょう。
夜のトイレが明るすぎると、目が冴えてその後、安眠できないことがあります。やわらかな間接照明で、覚醒しすぎない程度の明るさにしましょう。足元照明などで足元の明るさを確保すれば、安全性も高まります。
換気扇と照明が連動して自動ON/OFFするタイプもあり、いっそうの節電効果が期待できます。

便器の中と足元を、覚醒しすぎない程度の明るさで照らす。

3お手入れしやすく、清潔さをキープ

清掃の手間を軽減するために形を工夫したトイレや、汚れ自体を寄せつけにくい加工を施したトイレなど、メンテナンス性の向上を図った商品が数多く開発されています。これらを活用し、トイレを清潔で快適な空間にしましょう。

汚れがつきにくい便器

目につきやすく気になるのが、便器の汚れや黒ずみ、水アカです。陶器の表面に特殊な釉薬を焼成して汚れがつきにくくしたものや、汚れをはじく有機ガラス系の新素材を使用したものなどがおすすめです。自動洗浄機能のついたタイプもあり、手間をかけずに清潔さを維持できます。

泡入り水流で便器内の汚れを洗い流す。

便座などの汚れ対策も

便座や便ふたの隙間の拭き掃除は面倒なもの。着脱が簡単にできるものや、便座に継ぎ目がないタイプは拭き掃除もしやすく、便利です。温水洗浄式トイレで気になるシャワーノズルの汚れも使用前後に自動洗浄する機能があれば、みんなが気持ちよく使用できます。

汚れがたまりやすい便座と便器の隙間がないタイプ。

手が届きにくかったフチ裏がない形状で、拭き掃除がしやすい 。

臭い対策にも配慮

トイレの臭い対策の基本は「換気」です。換気扇は、排気するパワーとともに静音に配慮したものを選びましょう。照明と連動し、センサで自動ON/OFFするタイプなら、消し忘れも防げます。
また便座に脱臭機能が付いたタイプもあります。臭いがトイレ内に拡散する前に脱臭するので快適です。微粒子イオンの働きで壁などに染み込んだ臭いまで分解して脱臭する商品も出ています。

照明と換気扇が連動し、自動でON/ OFFするものもある。

収納もスッキリしたい

トイレに収納したい物は、掃除道具やトイレットペーパーなど、かさばるものがほとんどです。12ロール分のトイレットペーパーや掃除道具を収納できる奥行きと高さがあれば、スッキリ収納できます。ゴミ箱を内蔵したタイプや、狭いスペースを有効利用できるスライド扉のキャビネットなど、広さや物に適した収納になるように考慮することも大切です。

トイレットペーパー12ロールが収納でき、扉裏にはお掃除カゴが標準装備。

限られたスペースを有効利用したスライド式の扉が付いた収納。

4年齢に配慮して安全・快適なトイレに

ご高齢の方は、トイレの使用頻度が高くなります。使いやすさと安全性に配慮したトイレ空間を考えてみましょう。高齢者に配慮したユニバーサルデザインは、誰にとっても使い勝手のいいものです。

立ち座りが楽な手すりつき便座

足腰に最も負担がかかるのが、立ったり座ったりするときです。アームレスト(手すり)が付いたタイプだと、よろけることもなく腰への負担を軽減できます。便座の形や大きさも、座り心地に大きく影響します。できればショウルームなどで実際に座って、確かめたいものです。

アームレストがあると立ち座りの際の腰への負担が軽減される。

リフォーム時に気をつけたいポイント

バリアフリー化のリフォームをする場合、車椅子の使用を考えて、ドアを引き戸や折れ戸にして開口部を広くしておくと便利です。車椅子ごとトイレに入れて、中で方向を変えられる広さがあると使いやすいでしょう。敷居の段差をなくす工夫も忘れずに。トイレ内部が狭い場合は、洗面化粧室とトイレを一体化して広々と利用することも考えられます。